2009年10月8日木曜日

お知らせ(当地治安情勢及び爆発事件等発生の際の一般的な対処について)

1.当地治安情勢

(1)10月5日付「お知らせ(イスラマバードにおける爆弾事件の発生について)」にてお伝えしましたとおり、同5日(月)、市内F8/3地区に所在する「世界食糧計画(WFP)」事務所において自爆テロ事件が発生し、外国人1名を含む、多数の死傷者が出ています。

その後、同6日、「パキスタン・タリバーン運動(TTP)※」が、今回のテロ事件の犯行を認めるとともに、「外国や地元の標的に対して、今後も同様の攻撃を行う。米国の権益のために働くすべての個人や組織を標的にする。既に国内各地に自爆テロ要員を送り込んだ。」と述べているとの報道もなされており、こうした現状を受け、治安当局は検問所の強化を実施するなど、厳戒態勢を敷いて警戒にあたっています。

※ パキスタン・タリバーン運動(テヘリケ・タリバーン・パキスタン)

 2007年12月に設立されたパキスタンの親タリバーン武装勢力の連合体。パキスタン各地で自爆テロや政府施設等への攻撃を行っており、これまでに多数の死傷者が出ている。パキスタンとアフガニスタンの治安悪化の大きな要因となっている。



(2)ついては、在留邦人の皆様におかれては、類似の事件が再度発生する可能性もありますので、テロ事件など不測の事態に巻き込まれることのないよう、しばらくの間、累次「お知らせ」にて注意喚起している以下の諸点につき今一度十分な注意を払い、最新の情報にも留意しつつ、慎重な行動に心掛け、個々人における安全対策・危機回避に十分心掛けてください。

(イ)テロの標的となりやすい場所(国連関係機関、政府機関・軍・警察等治安当局施設(含む車両、検問所等)、米国系ファースト・フード店を含む欧米関連施設、宗教関連施設)にはできる限り近づかないでください。

(ロ)集会やデモが行われている場所には、決して近づかないでください。

(ハ)マーケットやバス停など人が集まる場所での用事は、短時間で効率的に行なうとともに、常に周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら速やかにその場から離れてください。

(ニ)マーケットなどでの買い物は、手早く済ませることが大切です。また、ドライバーやコックなど身近で信用のできるパキスタンの方と一緒に行動することをお勧めします。現地の言葉がわかる人ほど、周囲の異常を早く感知し、速やかにその場から離れることが可能となります(ドライバーについては、自家用車の盗難防止などの観点から、車を見張っていることも重要ですが、人命に対する危険を日頃から察知、通報させることがより重要です)。



2.爆発事件等発生の際の一般的な対処要領等

(1)自宅、職場や学校にて爆発音が聞こえた場合、爆発音も比較的遠く、ある程度安全と判断される場合には、最低でも1時間程度はその場にとどまってください。警察や軍が事件現場を封鎖する前に移動しては危険です。

(2)建物内にいた時に近くで爆発音や銃声が聞こえた場合、すぐに低い姿勢をとり、ガラス窓及びガラス扉の近辺を避けるとともに、周囲の状況を慎重に確認し、低い姿勢で移動されるよう心掛けてください。慌てて外に飛び出すのは危険です。

(3)外出中に近くで爆発音が聞こえた場合、すぐにできるだけ低い姿勢をとってください。大きなガラスや倒れやすいブロック塀の近くは危険ですので、あまり近づかないようにしてください。

(4)ガラスは強い衝撃を受けると割れて飛散しますが、この飛散したガラス片によって怪我をする例が多く見られます。ガラス片の飛散を防ぐためには、ガラスに飛散防止フィルムを張ることが有効です。飛散防止フィルムの貼付作業は、当地業者に依頼することが可能です。

(5)飛散防止フィルムの貼付が難しい場合には、厚手のカーテンを閉めておくことで、ある程度、ガラスの飛散は防げると言われていますので、在宅時は厚手のカーテンを閉めておくことをお勧めします。

(6)住居から避難する際、飛散したガラス片を踏んで怪我をすることもありますので、日頃から室内ではスリッパを使用したり、各部屋にスリッパを用意しておくことも一案です。

以 上