2016年9月7日水曜日

大使館からのお知らせ(イード休日に関する注意喚起)(9月7日)

在留邦人の皆様へ
平成28年9月7日
在パキスタン日本国大使館

~大使館からのお知らせ~
(イード休日に関する注意喚起)

 パキスタン政府の発表によれば、イード(Eid-ul-Azha)の休日が、9月12日(月)から14日(水)までの3日間と決定されました。
イード休暇の前後には、買い出しや帰省、Uターンのため、マーケット、銀行、空港付近は大変な混雑になることが予想されます。これら多くの人々が集まる場所は、テロの標的となるリスクが高いことに加えて、スリやひったくりなどの一般犯罪被害にあうおそれもあるほか、車両の盗難・車上狙いなど、駐車中の車に対しての防犯にも十分な注意が必要です。
また、帰省等により留守にする家が多くなるため、留守宅をターゲットにした「空き巣狙い」も毎年多発しております。
さらには、イード期間中には、毎年多くの家畜が都市部に持ち込まれ屠殺が行われるため、それら家畜に寄生するマダニを介し、感染した動物の血液や組織と接触することにより、クリミア・コンゴ出血熱等への感染リスクが高まる時期となることから、十分な注意が必要となります。
  つきましては、在留邦人の皆様におかれましては、以下の注意点を参考にしていただき、ご自身及びご家族の安全及び健康に十分配慮した行動を心掛けていただけますようお願いいたします。

1.テロ等に関する注意事項
 これまでの累次のお知らせでも各種注意喚起をおこなっておりますが、最近でもKP州マルダンで地方裁判所を狙った多数の死傷者を伴う自爆テロが発生しており、以下の注意点を参考に安全に配慮した行動をお願いいたします。イード期間中及びその前後は、テロ攻撃発生のリスクが高まるところ警戒が必要です。
(1)当地の各種報道等より最新の安全情報を入手するようにし、安全な行動を心掛ける。
(2)攻撃の標的となりやすい場所(宗教関連施設、政府機関、軍・警察等治安当局施設(含む車両、検問所等)、報道機関、外国資本等のホテルやファースト・フード店、国連関係機関、レストランやマーケット等には出来るだけ近づかないようにし、行かざるを得ない場合も、短時間で効率的に行なうように心掛け、常に周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知した場合には、速やかにその場から離れるようにする。
(3)宗教行事や集会が行われている場所には、決して近づかない。
(4)移動途中等にデモ、集会等に遭遇した場合には、速やかにその場から離れる。

2.一般犯罪に対する注意
 イード期間直前や期間中は、例年一般犯罪が増加する傾向にあります。また、旅行等で長期に自宅等を不在にする場合、現金や貴重品の管理には十分に注意し、玄関、窓ガラス、各部屋の施錠を確実に行うよう留意してください。

(一般犯罪対策)
(1)深夜や早朝の外出は極力避ける。
(2)外出する場合は近い距離であっても車を利用し、買い物などの用事は短時間ですませることを心掛ける。
(3)買い物等でやむを得ず人の多く集まる場所に行く場合には、貴重品はズボンのポケットなど、盗まれやすいところには保管しないように心掛け、携行品は出来るだけ手や体から離さないようにする。
(4)駐車する場合は、警備員のいる駐車場を極力利用するようにし、車の乗降時は周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら速やかにその場から離れる。乗車中は必ずドアロックをして、すべての窓を閉める。

(空き巣等の対策)
(1)留守時はもちろんのこと、在宅時であっても必ず施錠する。
(2)来訪者が来た場合、門・ドアを開ける前に必ず相手の身分事項や用件を確認する。警備員がいる場合には、独自の判断で門扉を開けないよう指導する。
(3)使用人を雇用している場合、いかなる理由があっても第三者を勝手に敷地内(使用人部屋を含む)に立ち入らせないよう指導する。
(4)貴重品は、一見しただけでは分かりづらい、施錠できる場所に保管する。
(5)在宅中に不幸にして強盗に遭った場合には、被害を大きくしないためにも、犯人を刺激、興奮させないたよう、無理な抵抗はしない。

3.感染症対策
(1)家畜屠殺の立ち会いは出来るだけ避ける。
(2)万が一屠殺に立ち会いう場合であっても、しっかり虫よけ対策をとり、家畜には決して触れないようにし、ダニ等の寄生虫はつぶしたりしない。家畜の血液や体液が付着しないように充分な距離をとり、屠殺の終わった後も、屠殺が行われた場所には近づかない。
(3)屠殺された新鮮な家畜の肉には感染力があるウイルス等が残留している可能性があるため、直接触れないようにする。やむなくこれを調理する場合には、ゴム手袋をするなど生肉に直接触れないように心がけ、調理ではよく火を通す。(ウイルスは屠殺後数時間で失活し感染性を失うので、衛生的な精肉店の店頭の肉は安全と考えられる。)
(4)生乳は飲まない。
(5)万が一、突然の高熱、頭痛、悪寒、筋肉痛、関節痛、腹痛、嘔吐のような症状があり、感染が疑われるような場合には、早めに医療機関に相談する。

4.なお、上記注意点以外にも、当地で安全に滞在するための参考となる情報が以下のウェブサイトに掲載されておりますので、そちらもあわせてご確認下さい。

○当館ウェブサイト:
○外務省海外安全情報ウェブサイト(パキスタン):