2010年3月8日月曜日

ラホール市における爆弾テロ事件の発生に伴う注意喚起

1.3月8日午前8時頃、パンジャブ州ラホール市モデル・タウン内の捜査機関が入居しているビルにおいて自動車爆弾によると見られる自爆テロ事件が発生しました。報道によれば、現在までのところ、少なくとも11名が死亡、60名以上の負傷者が出ている模様です。

2.今次事件の詳細な背景は不明ですが、ラホール市及びその近辺においては、2008年3月11日に連邦捜査庁ビルが攻撃された爆弾テロ事件が発生、2009年10月15日には連邦捜査庁ビル、エリートフォース(特殊部隊)訓練センター、マナワン警察学校の3カ所に対して、武装勢力による銃撃・突入を伴う同時多発テロ事件が発生しており、特に法執行機関を標的とするテロ事件が多発しています。また、2009年12月7日には同市内ムーン・マーケットにおいて爆弾テロ事件が発生し、多数の死傷者が出ました。

3.政府軍による軍事作戦の継続や拡大に伴い、パキスタン全土の様々な地域において、報復テロの発生等、情勢が更に悪化するおそれもありますので、厳重な注意が必要です。また、日頃から、自宅、勤務先等の近辺に、テロ事件の標的となり得る可能性の高い場所乃至は施設があるか、詳細を承知しておくことも重要です。最近のテロ事件の傾向として、午前中から日中にかけての時間帯に事件が発生していることも多く見られることから、買い物等、外出時の行動は極力短時間とする等、十分な安全対策を講ずるようお願い致します。

4.在留邦人の皆様におかれては、テロ事件など不測の事態に巻き込まれることのないよう、以下の諸点につき今一度十分な注意を払い、最新の情報にも留意しつつ、慎重な行動に心掛け、個々人における安全対策・危機回避に十分注意してください。また、ラホール市には、「渡航の是非を検討してください。」との危険情報(渡航情報)を発出している他、パキスタン各地に危険情報を発出しています(海外安全ホームページwww.anzen.mofa.go.jp )。また、累次「大使館からのお知らせ」にて注意喚起している内容も再度御確認ください(過去の「大使館からのお知らせ」バックナンバーは、当館HP(www.pk.emb-japan.go.jp)からも参照可能です)。

(1)テロの標的となりやすい場所(軍・警察等治安当局施設(含む車両、検問所等)、国連関係機関、政府機関、米国系有名ホテルやファースト・フード店を含む欧米関連施設、宗教関連施設)にはできる限り近づかない。また、車両等で移動する際にも、同種の場所を避けるよう心掛ける。

(2)集会やデモが行われている場所には、決して近づかない。

(3)マーケットやバス停など人が集まる場所での用事は、短時間で効率的に行なうとともに、常に周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら、速やかにその場から離れる。

(4)また、現在の治安情勢を踏まえ、警察当局は厳戒態勢を敷いて対応しており、検問所において車両のセキュリティーチェックを厳重に実施している。右により検問所に待機車両が渋滞となるケースが散見されるが、極力渋滞の多い検問所付近の通行は避ける。