2011年4月26日火曜日

カラチ総領事館からのお知らせ:カラチ市における爆弾テロの脅威に対する注意喚起

1 報道によると,4月21日午後9時30分頃,カラチ市内リヤリ地区(サダルタウン西側)のカジノにおいて,爆弾事件が発生し,約20名が死亡し,約35名が負傷しました。未だ,事件の真相は明らかになっておりませんが,警察はギャング同士の抗争事件もしくはテロリストによる爆弾テロとみて捜査をしています。

2 これまでカラチ市においては,治安機関に対するTTPによる爆弾テロ,スンニ派とシーア派の宗派対立に起因する爆弾テロ,イスラム聖者廟に対する爆弾テロ事件が発生しており,今後も同様の爆弾テロが発生する可能性は否定できません。また,カラチ市内では薬物取引,恐喝等を生業とするギャング組織が暗躍しており,これらの勢力争いとみられる殺傷事件が連日発生いる状況にあります。

3 なお,カラチ市においては,一つの事件が引き金となって,市内全域に暴力事案が伝播し,多くの人命が
失われる事件が度々発生しております。今般の事件に関しても,報復行為が行われることも予想され,一時的に治安が悪化することもあり得ます。

4 つきましては,邦人の皆様におかれましては,テロ事件等不測の事態に巻き込まれることのないよう,以下の点につき十分な注意を払い,慎重な行動に心掛け,個々人における安全対策・危機回避に留意してください。また、会社や団体など組織に属する邦人の皆様は、本件につき組織内で情報共有を行ってください。
(1)テロの標的となりやすい場所(政府機関,軍,警察等治安当局施設(含む車両,検問所等),宗教関連施設,米国系有名ホテルやファースト・フード店を含む欧米関連施設),外国公館にはできる限り近づかない。
(2)マーケット,バス停など人が集まる場所での用事は,短時間で効率的に行なうとともに,常に周囲の状況に注意を払い,不審な状況を察知したら,速やかにその場から離れる。また,特に夜間の人が多く集まる時間帯は極力避けるよう心掛ける。