1 28日、ギルギット・バルチスタン地域(旧北方地域)ギルギット発ラワルピンディ行のバスがハイバル・パフトゥンハー州(KP州)コヒスタン郡に差し掛かったところ、何者かに襲撃され、乗客18名が死亡するという事件が発生しました。警察によれば、被害者は全員シーア派教徒であり、地元のスンニ派武装グループに襲撃された旨の報道もあります。
2 ギルギット・バルチスタン地域は、これから観光シーズンを迎え、邦人旅行者をはじめ多くの旅行者が同地域を訪れます。同地域の治安は、パキスタンの中では比較的安定していますが、これまでもイスラム教シーア派とスンニ派の宗派間抗争による銃撃事件や爆弾テロ事件が発生しており、過去、こうした衝突により商店に火がつけられ、住民が暴徒化した事態も発生しており、滞在にあたっては十分な注意が必要です。
3 在留邦人の皆様におかれましては、不測の事態に巻き込まれることのないよう以下の点について十分な注意を払うとともに、最新の治安情勢に関心を向けるなど、個々人における安全対策に心掛けてください。また、日程には余裕を持ち、フライト・キャンセルの場合も、長距離の陸路移動に頼ることなく、フライト再開を待つことができるようなアレンジをお勧めします。また、日程には余裕を持ち、フライト・キャンセルの場合も、長距離の陸路移動に頼ることなく、フライト再開を待つことができるようなアレンジをお勧めします。
(1)不特定多数の人が集まる場所には決して近づかない。特に、テロの標的となり得る施設(政府・軍・治安関係施設、聖者廟などの宗教関連施設、欧米関連施設等)等にはできる限り近づかない。
(2)買い物は日中に済ませ、人が多く集まる夜間のマーケットの利用はできる限り避ける。
(3)夜間の移動は極力控える。幹線道路であっても夜間の長距離移動は避ける。
(4)前述のフライト・キャンセルのほか、万一の事態の発生に備え、十分な移動時間を充てた無理のない旅行日程を組む。
(5)長時間の散策やトレッキング等に臨む場合には、その距離や時間帯を勘案し、自身の体力に見合った余裕のあるコースを選択する。
(6)土地勘のない場所での行動には細心の注意を払うとともに、単独での行動は絶対に避ける。
(7)緊急事態が発生したときは、至急、自らの安否や所在等を家族又は勤務先に一報することが重要。携帯電話を常時携行するのはもちろんのこと、家族、勤務先及び大使館等の電話番号を予め携帯電話に登録しておく。
(8)山間部の道中では、度々、土砂崩れや転落事故が発生しているので、特に降雨時は注意する。可能であれば、現地案内に慣れたガイドと共に旅行に臨むことをお勧めする。