在留邦人の皆様へ
平成25年8月9日
在パキスタン日本国大使館
今般,外務省より下記「渡航情報(スポット情報)」が発出されましたので,お知らせいたします。
~渡航情報(スポット情報)~
パキスタン:ラホールにおけるテロの脅威に対する注意喚起
1 8月8日(米国東部時間)、米国務省は渡航情報を改訂し、パンジャブ州のラホールにある米国領事館に対するテロの脅威が存在するとして、緊急時の一部要員を残して、米国人外交官の大半をラホールから首都イスラマバードに避難させました。
米国務省が発した本件警告は、日本人を対象としたものではなく、また現時点では、テロ脅威に係る情報の詳細は明らかにされていませんが、今後、ラホールにおいてテロが発生する可能性があり、場合によっては日本人が巻き込まれるおそれがあります。
2 8月3日(米国東部時間)、米国務省は、米国民に対し、特に中東・北アフリカ地域及びアラビア半島において引き続きテロ攻撃が発生する可能性があることを警告し、テロリストが米国の公的及び民間権益を標的にする可能性や、公共交通機関及びその他旅行関連施設を攻撃する可能性について留意するよう注意喚起を行っています(8月3日付スポット情報「米国務省によるテロ脅威に関する警告発出に伴う注意喚起」参照)。但し、今回のラホールに関する措置との関連性は不明です。
3 ラホールでは、7月6日(現地時間)にも、市内のオールド・アナルカリ食品街付近にて爆発が発生し、少なくとも5人が死亡、40人以上が負傷しました。ラホールでは、他にも、近年以下のようなテロが発生しています。
(1)2011年1月、ダーター・ダルバール廟に近いウルドゥー・バザールにおける自爆テロ(16人死亡、約70人負傷)
(2)同年3月、パキスタンの塔付近にある聖者廟における爆弾テロ(3人死亡、27人負傷)
(3)2012年4月24日、ラホール駅付近における爆弾テロ(少なくとも3人死亡、30人以上が負傷)
4 ついては、ラホールをはじめとするパキスタンに渡航・滞在される邦人の皆様は、テロ事件等不測の事態に巻き込まれることのないよう、これまでに発出されているパキスタン各地域や周辺国に関する危険情報、スポット情報等をよく確認した上で、以下の点につき十分な注意を払い、慎重な行動を心掛け、身の回りの安全対策・危機回避に留意してください。特に、米国在外公館をはじめとする米国権益へのテロを十分警戒してください。また、会社や団体等組織に属する邦人の皆様は、本件につき組織内で情報共有を行ってください。
(1)自身の日々の滞在先、訪問先、緊急連絡先等を所属会社、所属団体、家族等に伝達しておくとともに、万が一の事態に備え、携帯電話等の連絡手段を常時携帯してください。
(2)テロの標的となりやすい場所(米国在外公館をはじめとする外国関連施設、外国系有名ホテルやファースト・フード店を含む欧米関連施設、宗教関連施設、政府機関・軍・警察等治安当局施設(含む車両、検問所等))にはできる限り近付かないでください。外国人の多く集まる場所や外国人が多く利用する商業施設等の利用は短時間とし、長時間の滞在は極力控えてください。
(3)マーケット、駅、バス停等の人が集まる場所での用事は、短時間で効率的に行なうとともに、常に周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら、速やかにその場から離れてください。また、特に人が多く集まる夜間の時間帯は極力避けるよう心掛けてください。
(4)宗教行事、政治行動等を問わず、デモや集会を見かけたら絶対に近付かず、その場から速やかに退避してください。
(5)パキスタンで各種事業を行う場合には、安全面の情報収集・分析を常に怠らないことはもちろんのこと、その事業実施の必要性とリスクを比較の上、実施することになった場合には、事務所及び活動現場の警備を強化する等十分な安全対策を講じてください。
(6)鉄道、バス等、不特定多数の人が利用する公共交通機関の利用は極力避けてください。
(7)車両等にて長距離を移動される場合、幹線道路であってもできるだけ明るい時間帯を選び、日没後の移動は極力避けることをお勧めします。その際も、トラック・デポ(多数のトラックが駐車・待機している区画)付近への立ち寄りは避けてください。また、郊外に赴く場合には、その地域の情報に十分注意を払い、必要な場合には、十分な警備体制をとってください。
(8)テロリストは身近なところに潜んでいることを念頭に、目立つ行動や騒がしい行為は極力控えてください。
5 万一、緊急事態に遭遇した場合には、以下の点を心掛けてください。
(1)不審物を発見した場合、「触らない、踏まない、蹴飛ばさない」を遵守し、すぐにその場を離れ、警察等関係機関へ通報する。
(2)不審物が小さくても決して軽視せず、避難措置を最優先に行う。
(3)身近で爆発音を聞いたら、姿勢を低くして周囲の状況を確認後、安全な場所へ避難する。第一の爆発をおとりにして第二の爆発が起こる可能性もあるので、決して爆発現場へは近づかない。
(4)広場や公園などの見通しのきく場所に避難し、雑踏には逃げ込まない。
6 なお、テロ事件に関しては、以下も御参照ください(パンフレットは、http://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph.html に記載。)。
(1)2012年6月26日付広域情報「テロ事件に関する注意喚起」
(2)パンフレット「海外旅行のテロ・誘拐対策」
(3)パンフレット「海外へ進出する日本人・企業のための爆弾テロ対策Q&A」
(問い合わせ先)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902
(外務省関連課室連絡先)
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)3100
○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)5140
○外務省 海外安全ホームページ: http://www.anzen.mofa.go.jp/ http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (携帯版)
(現地在外公館館連絡先)
○在パキスタン日本国大使館
電話: (92-51)907-2500
○在カラチ日本国総領事館
電話: (92-21)3522-0800