平成26年7月3日
在カラチ日本国総領事館
在留邦人の皆様へ
総領事館からのお知らせ(カラチ市内情勢について)
1.パキスタン軍は、6月15日から北ワジリスタン管区に潜伏するテロリストに対する包括的な軍事作戦を開始し,同30日からは地上部隊による作戦を開始しました。
パキスタン軍の作戦開始以降、カラチ市では、6月20日にGadap地区(Orangi地区とNorth Karachi地区に隣接したManghopir)、Lyari地区、S.I.T.E.地区で、6月27日にGulberg地区で、7月2日にはGadap地区(Orangi地区から逃走)で、治安当局による作戦によりミリタントを殺害する事案等が発生しています。
2.6月25日には、パキスタン外務省は在カラチ外交団に対し、外交官は、行動を制限し目立たないようにして、当分の間はカラチ市内の大型ショッピングモールへの不必要な訪問は避けるよう注意喚起しました。更には、パキスタン政府は外交官を初めとする外国人の誘拐も警戒しているとの情報もあります。
3.一方、MQMは、軍との連帯表明を目的とする集会を7月6日(日)午後にジンナー廟に隣接するジンナー公園で開催する旨発表し、シャリフ首相やPPPを初めとする各政党にも参加を呼びかけています。
集会は平和裡に行われるとされていますが、当日は、午前中よりカラチ市内各所からM. A. Jinnah Roadに向け多くの人々が移動し、M. A. Jinnah Roadを中心に交通渋滞や交通規制が生じることが想定されます。
4.つきましては、在留邦人の皆様におかれては、累次お知らせしています以下諸点に十分ご留意頂き、引き続き、慎重な行動を心掛け、自らの安全確保と危険回避に努めてください。
(1)各種報道等より最新の安全情報を入手するようにし、安全な行動を心掛ける。
(2)大型ショッピングモールへの不必要な訪問は当分の間差し控え、レストラン、マーケットなど人が集まる場所での用事は、混雑している時間を避け、短時間で効率的に行なうとともに、常に周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知した場合には、速やかにその場から離れる。
(3)誘拐対策の三原則「目立たない」、「行動を予知されない」、「用心を怠らない」を心がける。
なお、誘拐対策の詳細については、外務省海外安全ホームページに掲載しているパンフレットをご参照ください(http://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph_04.html)。
(4)集会やデモが行われている場所には、決して近づかない。
(5)移動途中等に集会やデモに遭遇した場合、又は不審な状況を察知した場合には、速やかにその場から離れる。
(6)攻撃の標的となりやすい場所(軍・警察等治安当局施設(含む車両、検問所等)、国連関係機関、政府機関、在外公館、宗教関連施設、米国系有名ホテルやファースト・フード店を含む欧米関連施設、多数の欧米系の外国人が出入りする店舗等)にはできる限り近づかない。また、車両等で移動する際にも、同種の場所を避けるよう心掛ける。
(7)空港を利用する場合の注意点は以下の通り。
(ア)空港利用者以外の空港への接近については、必要最小限にする。
(イ)空港を利用する場合には、日頃より時間に余裕を持った行動を心掛ける。
(ウ)空港入場の際には車両渋滞等の混雑が予想されることから、入場待ち等の際には周囲の状況を警戒し、不審な状況を察知した場合には、その場から直ちに離れるようにする。