平成27年12月28日
在パキスタン日本国大使館
在留邦人の皆様へ
~大使館からのお知らせ~
(ポリオの発生状況)
今般、外務省より、以下の「感染症関連情報(広域情報)」が発出されましたのでお知らせいたします。
*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・
感染症関連情報(広域情報)
件名:ポリオの発生状況
1.ポリオウイルスの流行
(1)現在、アフガニスタン及びパキスタンの2か国でポリオの流行が継続しています。また、2015年には、ウクライナ、マダガスカル、ラオス、ナイジェリア及びギニアの5か国でワクチン由来ポリオウイルスによる急性弛緩性麻痺症例が発生しました。世界保健機関(WHO)は、2014年5月5日、ポリオの発生状況が「国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態(PHEIC:Public Health Emergency of International Concern)」に該当すると発表し、2015年11月10日に開催された、国際保健規則(IHR)緊急委員会第7回会合において、同委員会は、現在のポリオの国際的感染拡大が引き続きPHEICに該当するとの見解を示しています。
(2)WHOは、リスク評価に基づき、ポリオウイルスの流行国を3つのカテゴリーに分類しています。これによれば、「現在も野生型ポリオウイルスもしくはワクチン由来ウイルスを感染輸出している国」は、パキスタン(野生型ポリオウイルスの最後の感染輸出日は2015年8月27日)とアフガニスタン(野生型ポリオウイルスの最後の感染輸出日は2015年6月6日)です。また、「野生型ポリオウイルスまたはワクチン由来ポリオウイルスの発生があるが現在は感染輸出のない国」として、ナイジェリア、ウクライナ、ギニア、マダガスカル及びラオスが、「もはや野生型ポリオウイルスもしくはワクチン由来ポリオウイルスの感染のない、しかし国際的な感染拡大を受けやすく、ワクチン由来ポリオウイルスの出現と伝播が起こりやすい国」として、ソマリア、エチオピア、シリア、イラク、イスラエル、赤道ギニア、カメルーン及び南スーダンが対象になっています。
(3)上記カテゴリーには含まれておりませんが、WHOは、12月21日付け報告において、ミャンマーのラカイン州で、2015年4月及び10月にワクチン由来ポリオウイルス感染者2人が確認されたことを発表しています。
(4)ついては、これらの地域への長期渡航を予定している方及び現地に長期滞在している方は、以下を参考に、ポリオワクチンの接種を検討してださい。
(参考)
厚生労働省ホームページ:ポリオ(急性灰白髄炎)
厚生労働省検疫所FORTHホームページ:海外渡航のためのワクチン
(5)パキスタン政府は、WHOの勧告を踏まえ、同国に4週間以上の長期滞在する外国人を含めた全ての人にポリオワクチン接種を義務化し、WHOが推奨する国際予防接種証明書の交付を行っています。同国に4週間以上滞在している方または滞在予定の方は、パキスタン出入国の4週間前までにポリオ生ワクチン(OPV)または不活性ワクチン(IPV)の接種を受けるよう注意してください。
(6)アフガニスタン政府は、WHOの勧告の下、「アフガニスタンに入国するポリオ非撲滅国からの外国人に対しては、アフガニスタン国外にある同国大使館若しくは総領事館において査証取得前にポリオワクチン接種証明書の提示を求め、また、ポリオ撲滅国からの外国人に対しては、査証取得前にポリオワクチン接種証明書の提示を求めていないものの、ワクチン未接種者に対してはアフガニスタン出国にあたりアフガニスタン国内の医療機関でポリオワクチン接種を受けなければならない」としています。ポリオワクチンの接種を受けずにアフガニスタンに渡航した場合、出国制限を受ける恐れがあります。
2.ポリオについて
(1)感染源
ポリオ(急性灰白髄炎)はポリオウイルスが人の口の中に入り、腸の中で増えることで感染し、増えたポリオウイルスが再び便の中に排泄されて、この便を介してさらに他の人に感染します。成人が感染することもありますが、乳幼児が係りやすい病気です。
(2)症状
潜伏期間は3~21日(通常は7~21日)、感染しても90%~95%は無症状です。4~8%は軽症であり、風邪のような症状や胃腸症状(咽頭痛、咳、発汗、下痢、便秘、悪心など)が見られます。感染者の1~2%に髄膜炎症状が見られます。感染者の0.1~2%が麻痺型ポリオとなり、1~2日の風邪のような症状の後、解熱に前後して急性の筋肉、特に下肢の麻痺が起きることが多いです。発症から12か月過ぎても麻痺又は筋力低下が残る症例では、永続的に後遺症が残る可能性があります。感染者からの排泄物が食べ物や水を介して、あるいは咳やくしゃみによる飛沫を介して感染するとされています。
(3)治療
麻痺の進行を止めるための治療や、麻痺を回復させるための治療が試みられてきましたが、現在、残念ながら特効薬などの確実な治療法はありません。麻痺に対しては、残された機能を最大限に活用するためのリハビリテーションが行われます。
(4)予防
ア 予防接種
日本の定期の予防接種では、平成24年8月までは経口生ワクチンが使用されていましたが、平成24年9月以降は注射の不活化ポリオワクチンが使用されています。ポリオが発生している国に渡航する人は、追加の予防接種を検討してください。
なお、生ポリオワクチンを接種した場合、ワクチンウイルスが体外に排泄されるため、極めてまれではありますが、接種後便中に排泄されるワクチンウイルスから免疫のない子供や大人に感染し、麻痺をおこすこともありますので、接種後の衛生管理にも注意してください。ただし、日本国内で主に用いられている不活化ポリオワクチン接種(注射によるもの)では、基本的にこのようなことが起こることはないとされています。
イ 感染予防
ポリオの流行地では以下のような感染予防対策を心がけ、感染が疑われる場合には、直ちに医師の診察を受けてください。
●こまめに石けんと水で手洗いし、特に飲食の前、トイレの後は念入りに手洗いを励行する。
●野菜や果物は安全な水で洗い、食物は、十分加熱してから食べる。
●乳製品は殺菌処理されたもののみ飲食する。
●飲料水や調理用の水はミネラルウォーターを使用する。水道水を利用する場合は、一度十分に沸騰させた後使用する。安全な水から作ったと確認できる氷以外は使用しない。
(5)予防接種証明書
ア 国内での予防接種証明書
国内での予防接種証明書の取得につきましては、予防接種を実施した医療機関にご相談ください。
(参考)
厚生労働省ホームページ:パキスタン渡航者へのポリオワクチン接種について(医療機関向け)
イ 海外での予防接種証明書
海外での同証明書の取得につきましては、渡航先の国の在日大使館まで、おたずねください。
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省関係課室連絡先)
○外務省領事局政策課(海外医療情報)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)5367
〇外務省 海外安全ホームページ:http://www.anzen.mofa.go.jp
(現地在外公館連絡先)
○在パキスタン日本国大使館
住所:Plot No. 53-70, Ramna 5/4,
Diplomatic Enclave 1, Islamabad, Pakistan
電話:(市外局番051)907-2500
国外からは(国番号92) 51-907-2500
FAX:(市外局番051)907-2352
国外からは(国番号92)51-907-2352
ホームページ(日本語版):http://www.pk.emb-japan.go.jp/indexjp.htm
○在カラチ日本国総領事館
住所:6/2 Civil Lines, Abdullah Haroon
Road, Karachi, 75530, Pakistan
電話:(市外局番021)3522-0800
国外からは(国番号92)21-3522-0800
FAX:(市外局番021)3522-0820
国外からは(国番号92)21-3522-0820
ホームページ(日本語版):http://www.kr.pk.emb-japan.go.jp/j/index.html
○在アフガニスタン日本国大使館
住所:Street 15, Wazir Akbar Khan, Kabul,
Afghanistan
電話:(870)772-254-504、(870)772-250-388(衛生電話)
(93)799-689-861、(93)793-915-658(早朝、夜間、週休日(金・土曜日)等で緊急を要する場合)
FAX:(870)-782-255-504(衛生電話回線)
○在ナイジェリア日本国大使館
住所:No.9, Bobo Street (off Gana Street),
Maitama, Abuja, Nigeria (P.M.B. 5070 WUSE)
電話:(市外局番09)
461-2713,2714,3289,3290
国外からは(国番号234)9-461-2713,2714,3289,3290
FAX:(市外局番09)461-3288
国外からは(国番号234)9-461-3288
衛星電話FAX:(衛星電話コード870)600-315-545
○在ギニア日本国大使館
住所:Ambassade du Japon en Guinee、Landreah Port、Corniche Nord、Commune de Dixinn、Conakry、Republique de Guinee.
郵便物宛先:B.P.895、Conakry、Republique de Guinee.
電話:628-6838-38~41
国外からは(国番号224)628-6838-38~41
FAX:(衛星電話コード870)782-500-815(インマルサット)
○在マダガスカル日本国大使館
住所:Villa Chrysantheme III Ambohijatovo
Analamahitsy Antananarivo(BP.3863)
電話:(市外局番020)22-493-57
国外からは(国番号261)20-22-493-57
FAX:(市外局番020)22-494-94
国外からは(国番号261)20-22-494-94
○在ウクライナ日本国大使館
住所:4, Muzeiny Lane, Kyiv, 01901,
Ukraine
電話:(市外局番044)490-5500
国外からは(国番号380)44-490-5500
FAX:(市外局番044)490-5502
国外からは(国番号380)44-490-5502
○在ラオス日本国大使館
住所:Sisangvone Road, Vientiane, Lao
People's Democratic Republic
電話:(市外局番021)414400~414403
国外からは(国番号856)-21-414400~414403
FAX:(市外局番021)414406
国外からは(国番号856)-21-414406
○在ケニア日本国大使館((ソマリアを兼轄)
住所:Mara Road,Upper Hill,Nairobi,
Kenya(P.O.Box60202,Nairobi)
電話:(市外局番020)2898000
国外からは(国番号254)20-2898000
FAX:(市外局番020)2898220
国外からは(国番号254)20-2898220
○在エチオピア日本国大使館
電話:(市外局番011)551-1088
国外からは(国番号251)11-551-10-88
FAX:(市外局番011)551-1350
国外からは(国番号251)11-551-1350
○在ヨルダン日本国大使館内在シリア大使館臨時事務所
住所:Between 5th and 6th Circles, Faeq
Halazon St., Basin No.21, North Abdun P.O.Box 2835 Amman 11181 Jordan
電話: (市外局番06)
593-2005
国外からは(国番号962)6-593-2005
FAX:(市外局番06) 593-1006
国外からは(国番号962)6-593-1006
○在イラク日本国大使館
住所:International Zone、Baghdad、 Iraq
電話:(870-722)543-197(衛星電話)
077-0494-2018(夜間等緊急を要する場合)
国外からは(国番号964)77-0494-2018(夜間等緊急を要する場合)
FAX:(870-782)-174-466(衛星電話)
メールアドレス:embjp.ryoji.iraq@bd.mofa.go.jp
○在イスラエル日本国大使館
住所:Museum Tower 19th & 20th Floor,
4, Berkowits St, Tel-Aviv 6423806, ISRAEL
電話:(市外局番03)695-7292
国外からは(国番号972)3-695-7292
FAX:(市外局番03)691-0516
国外からは(国番号972)3-691-0516
○在ラマッラ出張駐在官事務所(在ラマッラ日本政府代表事務所)
住所:3rd Floor of VIP2, 200 Yazour
Street, Al-Bireh, Ramallah
電話:(市外局番02)241-3120,241-3121
国外からは(国番号972)2-241-3120,2-241-3121
FAX:(市外局番02)241-3123
国外からは(国番号972)2-241-3123
○在ガボン日本国大使館(赤道ギニアを兼轄)
住所:Boulevard du Bord de Mer, B.P.2259,
Libreville, Gabon
電話:(市外局番なし)01732297
国外からは(国番号241)01732297
FAX:(市外局番なし)01736060
国外からは(国番号241)01736060
○在カメルーン日本国大使館
住所:1513, Rue1828, Bastos-Ekoudou,
Yaounde, Cameroun
電話:(市外局番なし)2220-6202、2220-6585
国外からは(国番号237)2220-6202,2220-6585
FAX:(市外局番なし)2220-6203
国外からは(国番号237) 2220-6203
○在南スーダン日本国大使館
住所:Palm Tree Resort, No. 705, 3-K South
Tongping 1st Class, Juba, Central Equatoria State, Republic of South Sudan
事務所(インマルサット): +870-7725-43222
事務所代表電話:(市外局番 095)900-3153、900-3154
国外からは(国番号211)95-900-3153、95-900-3154
緊急電話:(市外局番095)439-0821、301-1570
国外からは(国番号211)95-439-0821、91-301-1570
○在ミャンマー日本国大使館
住所:No.100, Natmauk Road, Bahan
Township, Yangon,
The Republic of the Union of
Myanmar
電話:(市外局番01)549644~549648
国外からは(国番号95)-1-549644~549648
FAX:(市外局番01)549643
国外からは(国番号95)-1-549643
ホームページ: http://www.mm.emb-japan.go.