1 報道によれば、8月27日、過激派武装勢力がハイバル・パフトゥンハー州チトラル郡にて越境攻撃を行い、治安部隊の哨所や民間人の居留地を襲撃し、少なくとも36人が殺害された旨報じられています。
また、この襲撃を受け、パキスタン政府軍は同地域周辺に既に部隊を配備しており、過激派武装勢力に対する軍事掃討作戦を実施する可能性も否めない旨報じられています。
2 現在、同地域のアフガニスタンとの国境付近においては、現地治安機関等により、観光客をはじめ、外国人の立入りを制限している模様です。
3 また、チトラル郡のアフガニスタンとの国境付近、ディール郡及びスワート郡との境界線付近においては、過激派武装勢力の活動や潜伏が散見され、治安が不安定な状況となっています。また、アフガニスタン側からの過激派武装勢力の流入も懸念されており、治安機関等による捜索活動も実施されている状況です。
4 さらに、現在、FATAクーラム管区等において、政府軍による過激派武装勢力に対する軍事掃討作戦が実施されていますが、ウサマ・ビン・ラーディン(UBL)の殺害後、FATAやハイバル・パフトゥンハー州を中心に、反政府勢力による報復テロが敢行されており、今後の政府軍の動向如何によっては、更なる攻撃が敢行される恐れもあり、治安の悪化が懸念されています。
5 つきましては、在留邦人の皆様におかれましては、不測の事態に巻き込まれることのないよう、チトラル郡のアフガニスタンとの国境付近、ディール郡及びスワート郡との境界線付近への渡航は差し控えてください。
なお、空路にてチトラルへ渡航される場合、予め現地治安情勢等最新の情報を確認いただき、移動にあたっては十分注意を払うよう心掛けてください。