1. 5月2日(水)は、国際テロ組織アルカイダ指導者のウサマ・ビン・ラーディンが、ハイバル・パフトゥンハー州アボダバードにおいて、米当局の作戦により殺害された日から1年目になります。
2.本件殺害後、昨年5月13日、ハイバル・パフトゥンハー州チャルサダ郡において、パキスタン・タリバン運動(TTP)による同殺害に対する報復テロが敢行され、多数の死傷者が出たほか、各地で反米行動や集会が行われました。
3.26日、当地米国大使館はホームページにて、米国市民に対し、当面の間、国内における移動につき注意を呼び掛けています。さらに、同大使館職員に対しては、4月27日から5月5日までの間、イスラマバード市内のレストランやマーケットの利用を制限するとともに、米国市民に対しても同様の予防策をとるよう注意喚起しています。
4.当地警察によれば、現在までに、この1周年の関連での反米行動や集会が行われる旨の情報には接していないとのことですが、こうした集会は突発的に実施される可能性もありますので、不特定多数の人が集まる集会等を見かけた場合には、絶対に近づかず、速やかに回避してください。
5.本件については、日本を狙った特定の脅威が存在するものではありません が、在留邦人の皆様におかれましては、不測の事態に巻き込まれることのないよう、累次「大使館からのお知らせ」でお伝えしている以下の諸点について、今一度十分な注意を払っていただくとともに、最新の情報に留意しつつ、個々人における安全対策・危険回避に十分心掛けてください。
(1)テロの標的となりやすい場所(米国関連施設、米国系有名ホテルやファースト・フード店を含む欧米関連施設、政府機関・軍・警察等治安当局施設(含む車両、検問所等)、宗教関連施設)にはできる限り近づかないでください。
外国人の多く集まる場所や外国人が多く利用する商業施設等の利用は短時間とし、長時間の滞在は極力控える。
(2)デモや集会を見かけたら絶対に近づかず、その場から速やかに回避する。
(3)マーケットやバス停など人が集まる場所での用事は、短時間で効率的に行なうとともに、常に周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら、速やかにその場から離れてください。また、特に夜間の人が多く集まる時間帯は極力避けるよう心掛けてください。
(4)パキスタンで各種事業を行う場合には、安全上の情報収集・分析を常に怠らないことはもちろんのこと、その事業実施の必要性とリスクを比較の上、実施するとの結果に至った場合には、事務所及び活動現場の警備を強化する等十分な安全対策を講じてください。
(5)車両等にて長距離を移動される場合、幹線道路であってもできるだけ明るい時間帯を選び、日没後の移動は極力避けることをお勧めします。その際も、トラック・デポ(多数のトラックが駐車・待機している区画)付近への立ち寄りは避ける。
また、郊外に赴く場合には、その地域の情報に十分注意を払い、必要な場合には、十分な警備体制をとる。
(6)テロリストは身近なところに潜んでいる。目立つ行動や騒がしい行為は極力控える。