2010年2月25日木曜日

 パキスタン:連邦直轄部族地域における爆弾テロ事件の発生に伴う注意喚起

今般、日本外務省より、連邦直轄地域(FATA)に関する渡航情報(スポット情報)が発出されました。本件スポット情報はパキスタン全土のテロ情勢に係る内容についても含まれておりますので、ご参考までに以下の通りお知らせ致します。

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~渡航情報(スポット情報)~

(件名)

  パキスタン:連邦直轄部族地域における爆弾テロ事件の発生に伴う注意喚起

(内容)

1.2月18日(木)、連邦直轄部族地域(FATA)ハイバル管区ティラ渓谷アカヘール地区に所在するモスクにおいて爆弾テロ事件が発生し、約30人が死亡、100名以上が負傷しました。事件の背景等詳細については不明ですが、事件が発生した現場は非合法イスラム組織ラシュカレ・イスラム(LI)の掌握下にあるモスクで、同組織メンバー及び地元住民がモスク内で午後の祈りを捧げている最中に爆発が発生し、モスクの大部分が破壊されて多数が瓦礫の下敷きになったとのことです。過激派組織間の報復行為との見方もあります。

2.パキスタン政府は、FATA及び周辺地域の特殊事情を考慮して、1947年の建国以来、同地域で連邦法を施行していないため、外国人旅行者に何か問題が生じた場合でも、当局による迅速な対応は期待できません。
  また、昨年10月17日からは、上記ハイバル管区を含むFATAにおいてパキスタン政府軍によるイスラム過激派に対する大規模な軍事掃討作戦が本格的に行われているほか、アフガニスタンとの国境付近では米国の無人偵察機による空爆が頻繁に行われており、現地の情勢は非常に危険な状況になっています。また、軍事掃討作戦への報復テロが周辺地域において多発し、タリバーン戦闘員等が潜伏している恐れもあり、誘拐事件も多発しています。

  このような現状を踏まえ、同地域では外国人旅行者が不測の事態に巻き込まれる可能性が極めて高いことから、外務省では同地域に対し「退避を勧告します。渡航は延期してください。」との渡航情報(危険情報)を発出しています。ついては、同地域への渡航は、いかなる理由であれ厳に差し控えてください。

  また、アフガニスタンへの入国は、同国の治安情勢が極めて不安定なため、陸路、空路を問わず、厳に差し控えてください。

3.上記の政府軍による軍事作戦の継続や拡大に伴い、パキスタン全土の大部分を含む様々な地域において報復テロの発生等情勢が更に悪化する可能性が高いと考えられます。このため、パキスタンについては、上記FATAも含め、主要都市を含む全土に危険情報を発出しています。同危険情報を御参照の上で、パキスタンに渡航・滞在される邦人の皆様におかれては、テロ事件など不測の事態に巻き込まれることのないよう、今一度十分な注意を払い、最新の情報にも留意しつつ、慎重な行動を心掛け、各自安全対策・危機回避に十分留意してください。さらに、昨年10月19日付けスポット情報「パキスタン:テロや誘拐に巻き込まれないための基本的心構え」及び同12月9日付けスポット情報「パキスタン:主要都市における爆弾テロ事件の発生に伴う注意喚起」等の累次「スポット情報」もご参照下さい。

4.なお、爆弾事件・誘拐事件に関しては、以下も併せて御参照ください(パンフレットは、http://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph.htmlに記載)。

 (1)2009年6月1日付広域情報「爆弾テロ事件に関する注意喚起」

 (2)2009年6月1日付広域情報「誘拐に対する注意喚起」

 (3)パンフレット「海外旅行のテロ・誘拐対策」

(4)パンフレット「海外へ進出する日本人・企業のための爆弾テロ対策Q&A」

(5)パンフレット「海外における誘拐対策Q&A」

(問い合わせ先)

○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐に関する問い合わせ)

 電話:(代表)03-3580-3311 (内線)3100

○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐に関する問い合わせを除く)

 電話:(代表)03-3580-3311 (内線)5140

○外務省領事サービスセンター(海外安全担当)

 電話:(代表)03-3580-3311 (内線)2902

○外務省海外安全ホームページ:http://www.anzen.mofa.go.jp

         http://www.anzen.mofa.go.jp/i/(携帯版)

○在パキスタン日本国大使館

 電話:(92-51)907-2500

○在カラチ日本国総領事館

 電話:(92-21)3522-0800

2010年2月19日金曜日

イスラム教宗教行事に関する注意喚起

1.2月23日(火)(イスラム教シーア派行事Chup Tazia)及び同27日(土)(預言者ムハンマドの生誕祭Eid-e-Milad-un-Nabi)にイスラム教の宗教行事が行われる予定となっています。
  本件行事に関連し、現時点で特に注意を要する地域(イスラマバード・ラワルピンディ・ラホール)は以下の通りです。

(1)2月23日(火)イスラム教シーア派行事Chup Tazia
  イスラマバード:Asne-Ashri Imam Barghah(G6/2)
ラワルピンディ:Bhabra Bazaar からColonel Maqbool Imam Barghah
ラホール:市内中心部全域
  
(2)2月27日(土)預言者ムハンマドの生誕祭Eid-e-Milad-un-Nabi
  イスラマバード:Melody Market(G6Markaz)、Aabpara Market(G6/1)周辺
  ラワルピンディ:市内中心部全域(特に、Rajah Bazaar、Murree Road周辺)
  ラホール:市内中心部全域

2.また、本件について「渡航情報(スポット情報)カラチ市における宗教行事の開催に伴う注意喚起」が発出されておりますので、ご参考までにお知らせ致します。(海外安全HP(www.anzen.mofa.go.jp)から参照可能です。)

3.特に、宗教行事、集会、デモ等、不特定多数の人々が多く集まる場所には極力近づかないことが安全対策では重要です。ついては、在留邦人の皆様におかれては、テロ事件など不測の事態に巻き込まれることのないよう、累次「大使館からのお知らせ」にて注意喚起している内容を再度確認いただき、最新の情報にも留意しつつ、慎重な行動に心掛け、個々人における安全対策・危機回避に十分注意してください(過去の「大使館からのお知らせ」バックナンバーは、当館HP(www.pk.emb-japan.go.jp)からも参照可能です。)。
 
以 上

2010年2月3日水曜日

マルガラ丘陵におけるダコイトの出没について

1.1月24日(日)午後、イスラマバード市マルガラ丘陵の登山道(トレール5)において、外国人女性が単独で登山をしていたところ、銃を持った二人組の男性に遭遇する事例が発生したとの情報に接しています。幸い同女性はすぐにその場を立ち去ったため、被害を受けることはありませんでした。

2.パキスタン国内においては「ダコイト」と呼ばれる武装強盗団が、地方や郊外をはじめ市街地付近でも出没する事例が発生しています。

ついては、在留邦人の皆様におかれては、不測の事態に巻き込まれることのないよう、累次「大使館からのお知らせ」にて注意喚起している内容を再度確認してください。また、最新の情報にも留意しつつ慎重な行動を心掛け、個々人における安全対策・危機回避に十分努めてください。

                                   以上