2011年8月26日金曜日

イード休暇及びハイバル・パフトゥンハー州情勢に関する注意喚起

1 パキスタン政府の発表によれば、イード(Eid-ul-Filtr)に係る休日が8月31日(水)から9月3日(土)までの4日間と決定されました。イード休暇の前後には、買い出しや帰省、Uターンのため、マーケット、銀行、空港付近は大変な混雑になることが予想されます。これら多くの人々が集まる場所は、スリやひったくりなどの一般犯罪被害にあうおそれがあるほか、車両の盗難・車上荒らしなど、駐車中の車に対しても十分な注意が必要です。
また、帰省等により留守にする家が多くなるため、この留守宅をターゲットにした「空き巣狙い」が毎年多発しております。
ついては、以下の注意点に十分留意の上、危険回避に努めてください。
(1) 一般犯罪対策
● 夜間や早朝の外出は極力避ける。外出する場合は近い距離であっても車を利用し、短時間で効率的に、用事をすませることに心掛ける。
● 人の多く集まる場所では、貴重品はバックや上着、ズボンのポケットなど、盗まれやすいところには保管しないよう心掛けるとともに、携行品はいつも手から離さず、やむを得ず手を離しても体に密着するように置く。
● 車を駐車する場合は、警備員のいる駐車場を極力利用するとともに、車の乗降時は周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら速やかにその場から離れる。車に乗り込んでいる間は必ずドアロックをして、すべての窓を閉める。
(2) 空き巣対策
  ● 留守時はもちろんのこと、在宅時であっても必ず施錠する。
  ● 来訪者がきた場合、門・ドアを開ける前に必ず相手の人定事項を確認する。警備員がいる場合には、独自の判断で門扉を開けないよう指導する。
  ● 使用人を雇用している場合、いかなる理由があっても第三者を勝手に住居内に立ち入らせないよう指導する。
  ● 不幸にして強盗に遭った場合には、被害を大きくしないためにも決して抵抗しない。

2 7月28日付“大使館からのお知らせ(ハイバル・パフトゥンハー州への渡航に関する注意喚起)”にてお知らせしていますが、ハイバル・パフトゥンハー州においてテロが頻発しています。8月10日にはペシャワル市内警察施設における連続爆弾テロ事件、同15日にはチャルサダ郡国道沿いマーケット近傍における爆弾テロ事件、同25日にはスワビ郡政府系女学校における爆弾テロ事件及びノウシャラ郡リサルプール市軍管轄地区内ホテルにおける爆弾テロ事件が発生しました。
 こうした現状を受け、我が国政府は、ハイバル・パフトゥンハー州ペシャワル郡について、危険情報「退避を勧告します。渡航は延期してください。」(真にやむを得ない事情で現地に残留せざるを得ない場合は、政府機関、所属団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。)を発出しています。
また、アフガニスタンとの国境付近一帯、管理ライン付近一帯、連邦直轄部族地域(FATA)全域及び郡隣接部族地域、並びにハイバル・パフトゥンハー州スワート郡、アッパー・ディール郡、ローワー・ディ-ル郡、マラカンド郡、マルダン郡、チャルサダ郡、ブネール郡、シャングラ郡、コハート郡、バンヌー郡、ハングー郡、デラ・イスマイル・ハーン郡、カラック郡、ラッキ・マルワット郡及びタンク郡に対して、危険情報「退避を勧告します。渡航は延期してください。」を発出しています。

ついては、現状の治安情勢に鑑み、上記退避勧告地域への渡航は、目的の如何を問わず厳に差し控えてください。仮に、真にやむを得ない理由で活動乃至は残留せざるを得ない場合は、政府機関、所属団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策を講じるよう強く勧告します。

2011年8月23日火曜日

カラチ総領事館からのお知らせ:シーア派行事開催及び、断食月後半における銃器使用強盗事件に関する注意喚起

1 シーア派行事に関する注意喚起
(1)本22日(月)午後から、MAジンナー通りにおいて(一部サダル地域内の道路を含む)イスラム教シーア派の宗教行事(行進)が行われる予定です。
(2)一昨年末のMAジンナー通りにおけるシーア派行事爆弾テロ事件では40名以上が犠牲になった他,同じく昨年2月のシーア派行事の同テロ事件においても30名以上が犠牲になっています。これらの事件を踏まえ,本日の行進においては,当地警察は通行ルートへの進入規制(午後1時~午後8時まで)を強化するなどの措置をとるとしており,サダル付近一帯が混乱することが予想されます。
(3)つきましては、邦人の皆様におかれましては、不測の事態に巻き込まれることのないよう、同宗教行事が開催される場所及びその周辺への外出を極力避けると共に、最新の情報に留意しつつ引き続き警戒心を保持していただくようお願いいたします。

○参考:行進コース(主な場所を抜粋)
    ニシュタル公園→ジンナー廟→MAジンナー通り→サダル地域(エンプレスマーケット前)→MAジンナー通り→Anjuman Hussainian Iranian Imambargah

2 断食月後半における銃器使用強盗事件に対する注意喚起
(1)当地においては,銃器を使用した強盗事件が極めて多発しており,これまでも通勤中や金融機関への立ち寄り後に邦人が被害に遭遇するケースが報告されています。カラチ市民の多くがイードに向けた買い物を楽しむこの時期は,特に強盗にとっても実入りの多い時期となることもあり,銃器使用の強盗事件が増加しています。
(2)邦人の皆様におかれては,各種注意喚起を踏まえ,種々の対策を講じられていると思われますが,特に,郊外を移動する場合や多額の現金の授受を伴う場合は,当該犯罪に巻き込まれる,または狙われる危険性が高いことを改めて認識の上,細心の注意を払って行動してください。
(3)また,不幸にも同種事案に遭遇してしまった場合は,決して抵抗せず,犯人の指示に従ってください。所持金品に執着することは思わぬ結果を招くことになりますので特にご留意願います。

平成24年度大学入試センター試験受験案内等配布のお知らせ

 今般、独立行政法人「大学入試センター」から、平成24年度大学入試センター試験受験案内(出願書類等)の配布開始に伴い、海外に居住する試験受験希望者に対しても、受験案内を配布することにつき、当館に対して協力依頼がありました。

 つきましては、「平成24年度大学入試センター試験受験案内配布のお知らせ」を別添致しますので、同試験受験案内等の配布を希望される方は、8月26日(金)までに当館領事警備班(電話番号:051-907-2500、内線:228)までご連絡頂けますようお願いいたします。
 なお、内容詳細については、直接同センター(+81-(0)3-3465-8600)まで、お問い合わせ頂きますようお願いいたします。

                        

2011年8月12日金曜日

ストライキに対する注意喚起

1 当地報道によれば,13日(土),カラチ市を含むシンド州内において,シンド民族主義政党がカラチ
とハイデラバードにおけるコミッショナー制度廃止等に対する抗議活動としてストライキの決行を呼びかけ
ています。また,同ストライキについてパシュトゥーン人を支持母体とする政党であるANPやその他宗教
政党などが支持を表明しており,13日には全ての輸送機関(バス,タクシー,リキシャー,輸送トラック
等)がストライキを行うことをANP党首が発表したと報じられています。

2 過去カラチ市内では,同様のストライキに伴い,些細な事件をきっかけとする銃撃戦や焼き討ち事案が
発生しています。今回ストライキについても,コミッショナー制度廃止を推し進めたMQMとストライキ支
持政党との間で銃撃戦や,ストライキに応じない商店やバス・リキシャーをはじめとする輸送車両に対する
焼き討ち等不測の事案が発生する可能性があります。

3 邦人の皆様におかれましては,特にストライキ前夜となる12日夜からストライキ当日の13日にかけ
て,不測の事態に巻き込まれることのないよう不要不急の外出を避け,市内の治安状況等に関する最新情報
に留意しつつ細心の注意を払って行動するようお願いいたします。

ギルギット・バルチスタン地域における発砲事件の発生に伴う注意喚起

1.昨年5月、ギルギット・バルチスタン地域(旧北方地域)において、同地域を流れるフンザ川が地滑りでせき止められたため、ゴジャール地方(上部フンザ地域)のアッタバード周辺が「湖」の様な状況となり、多くの住民が家屋を失う被害が出ました。
 今月11日、多数の住民が同地域の首席大臣に対し、大規模な災害に対する補償金の支払いを求める抗議活動を行っていた中、警察当局が抗議行動を抑えるため住民に対し発砲し、2名が死亡する事件が発生しました。

2.現地警察によれば、警察当局は状況をコントロールしている由で、現地は全体として平静を取り戻しつつある模様ですが、一部に緊迫した状況が残っているとの情報もあります。
また、ここ数日間、抗議住民がカラコルム・ハイウェイを妨害行為により閉鎖していた模様ですが、現在は通常どおり開通しているとのことです。

3.現在、パキスタン国内の主要都市において、政府への抗議、賃上交渉、計画停電への憤懣等様々な事情に起因するデモや集会が行われていますが、デモの形態によっては、参加者が暴徒化するおそれがあります。また、デモに限らず、人の多く集まる場所では常にテロの危険性が排除出来ないことから、人の多く集まる場所には絶対に近づかないよう注意してください。

4.最近の傾向として、警察署やパトカーなどの治安関係施設や聖者廟などの宗教関係施設を標的とし、その手法も自爆型、銃撃、IED(即席爆発装置)による設置型等多様化している様子が見られます。当該施設の近くや近くに駐車してある車両に爆発物を仕掛けるケースも多数発生していますので、こうした施設には絶対に近づかないでください。

5.つきましては、在留邦人の皆様におかれては、累次お知らせにてお伝えしておりますが、デモや抗議活動等に伴う騒乱やテロ事件など不測の事態に巻き込まれることのないよう、以下の諸点につき今一度十分な注意を払い、最新の情報にも留意しつつ、慎重な行動に心掛け、個々人における安全対策・危機回避に十分注意してください。

(1)テロの標的や騒乱行為のきっかけとなりやすい場所(米国系有名ホテルやファースト・フード店を含む欧米関連施設、軍・警察・裁判所等法執行機関及び治安施設(含む車両、検問所等)、宗教関連施設、国連関係機関、政府機関等)にはできる限り近づかない。また、車両等で移動する際にも、同種の場所を避けるよう心掛ける。
(2)集会やデモが行われている場所には、決して近づかない。
(3)マーケットやバス停など人が集まる場所での用事は、短時間で効率的に行なうとともに、常に周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら、速やかにその場から離れる。買い物等、外出時の行動は極力短時間とする等、十分な安全対策を講ずる。
(4)検問所付近に待機車両が渋滞となるケースが散見されるが、極力渋滞の多い検問所付近の通行は避ける。
(5)日頃から、自宅、勤務先等の近辺に、テロ事件等の標的となり得る可能性の高い場所乃至は施設があるか、詳細を承知しておくことも重要。

2011年8月3日水曜日

民族間、政党間抗争による治安悪化に関する注意喚起

3日、在カラチ日本国総領事館より、以下のとおり「総領事館からのお知らせ」が発出されましたので、
お知らせいたします。

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2011年8月3日
在カラチ日本国総領事館
在留邦人の皆様へ
総領事館からのお知らせ

(件名)
民族間、政党間抗争による治安悪化に関する注意喚起

(内容)
1 当地報道によれば,1日(月),カラチ市内スルジャニタウンをはじめとした市内各地において,政党
間抗争と見られる暴力事案が多発し,少なくとも20名が死亡したと報じられています。また,翌2日にも
暴力事案が継続して発生し,市内で少なくとも8名が死亡しています。

2 これら政党間抗争による治安悪化に対処するため,2日マリク連邦内務大臣がカラチを来訪し,この2
日間でカラチ市内の治安を回復すると発表すると共に,警察・レンジャー等による大規模な逮捕,捜索活動
の実施を指示したと報じられています。

3 対象となる地域について具体的な地名は言及されていませんが,治安機関による逮捕,捜索活動が実施
される場合,その地域では銃撃戦に発展する可能性もあり,流れ弾等の被害を受ける可能性もあります。

4 邦人の皆様におかれましては、不測の事態に巻き込まれることのないよう、極力外出を控えるととも
に、メディアによる治安機関の動向等最新情報に留意しつつ引き続き細心の注意を払って行動するようお願
いいたします。

在カラチ日本国総領事館

2011年8月1日月曜日

テロ及び誘拐に関する注意喚起

1.7月30日当地報道によれば、パキスタン・タリバン運動(TTP)は、7月1日、バロチスタン州ローレライ地区で発生したスイス人男女2人組に対する誘拐を認めるとともに、「5月22日、カラチ市メヘラン海軍航空基地に対して行った攻撃を、さらにパキスタン国内において実行する」旨、警告したと報じられています。

2.現在、ウサマ・ビン・ラーディン殺害に対する報復テロ事件、または、その余波とも思われるテロ事件が国内各地で発生しており、TTPはその関与したテロ事件において、過去に「北大西洋条約機構(NATO)の全加盟国の外交官が標的だ。我々は更なる襲撃を続ける。パキスタンが第一の標的で、米国が第二である」旨の犯行声明を出しており、パキスタン国内におけるテロ攻撃の敢行が懸念されています。

3.ついては、在留邦人の皆様におかれましては、不測の事態に巻き込まれることのないよう、累次「大使館からのお知らせ」でお伝えしている以下の諸点について、今一度十分な注意を払っていただくとともに、最新の情報に留意しつつ、個々人における安全対策・危険回避に十分心掛けてください。

(1)テロの標的となりやすい場所(軍・警察等治安当局(含む車両、検問所等)、国連関係機関、政府機関、米国関連施設、米国系有名ホテルやファースト・フード店を含む欧米関連施設、宗教関連施設)にはできる限り近づかない。また、車両等で移動する際にも、同種の場所を避けるよう心がける。外国人の多く集まる場所や外国人が多く利用する商業施設等の利用は短時間とし、長時間の滞在は極力控える。

(2)パキスタンで各種事業を行う場合には安全上の情報収集・分析を常に怠らないことはもちろんのこと、その事業実施の必要性とリスクを比較の上、実施するとの結果に至った場合には、事務所及び活動現場の警備を強化する等、十分な安全対策を講じる。

(3)車両等にて長距離を移動する場合、幹線道路であってもできるだけ明るい時間帯を選ぶとともに日没後の移動は極力避け、また、トラック・デポ(多数のトラックが駐車・待機している区画)付近の立ち寄りは避ける。郊外に赴く場合には、その地域の情報に十分注意を払い、必要な場合には十分な警備体制をとる。

(4)誘拐予防のためには自らの身は自らが守る心構えを持ち、誘拐の危険度に応じた対策(通勤時の安全対策、住居の警備強化、日常行動上の注意等の総合的な対策)をとることが重要。特に(イ)目立たない、(ロ)用心を怠らない、(ハ)行動を予知されない、という3原則を守るとともに、日頃から行動パターン(通勤時間、使用する道路や施設)を常に変え、狙われにくくすることが大切。

(5)テロリストは身近なところに潜んでいる。目立つ行動や騒がしい行為は極力控える。