2009年5月26日火曜日

バロチスタン州における仏人観光客誘拐事件の発生に伴う注意喚起

件名 : お知らせ(バロチスタン州における仏人観光客誘拐事件の発生に伴う注意喚起) 本文 :                           平成21年5月25日在留邦人の皆様へ                        在パキスタン日本国大使館  お知らせ(バロチスタン州における仏人観光客誘拐事件の発生に伴う注意喚起)  報道等によれば、5月23日、バロチスタン州ダルバンディン近郊において、フランス人観光客6人が車両で移動中に、武装グループに停車を求められ、フランス人男性1名が誘拐される事件が発生しました。  本件誘拐事件の犯行主体等、今回の事件の背景はいまだ不明ですが、バロチスタン州では、2月2日、州都クエッタにおいて、武装グループが国連難民高等弁務官事務所のクエッタ事務所長である米国人及び運転手が乗った車両を銃撃し、運転手が死亡、事務所長が誘拐されるという事件が発生しています(その後、被害者は、4月に解放されています。)。 本件誘拐事件が発生したバロチスタン州では、バローチ民族主義を標榜する過激武装組織が複数活動しているほか、アル・カーイダやタリバーンと関係があるイスラム過激派が潜伏しているとの情報もあります。  本件誘拐事件が発生した地域は「渡航の延期をお勧めします。」の危険情報が出されている地域であり、同地域に渡航・滞在を予定されている方は、どのような目的であれ渡航の延期をお勧めします。仮に「渡航の延期をお勧めします。」以上の危険情報が出ている地域付近を陸路で移動する場合には、警備要員の確保、複数の車両による移動等、十分な安全対策を講じてください。 なお、これら以外の地域においても、誘拐を防ぐためには、次のような対策をとることが有用です。 (1)日常の行動パターンを画一化しない。通勤や買い物等に同じ経路や時間帯を使うのではなく、数パターンに使い分ける。(2)行動予定を多くの人に知られないようにする。(3)人目の少ない場所をできるだけ避ける。(4)買い物等で外出する際も含め、常時、身近で信用のできるパキスタンの方と一緒に行動することをお勧めします。現地の言葉が分かる人ほど、周囲の異常を早く察知し、速やかにその場から離れることが可能となります。(5)外出時には自宅周囲を家屋2階の窓等から点検して、不審者、不審車両がいないか確認する。外出中も尾行や監視がないか注意する。(6)車両で移動している場合は、必ず窓を閉めてドアを施錠し、複数の者が乗車した車両が常時後続していないか点検する。目的地到着後も、降車する前に不審者、不審車両がいないか確認する習慣を身につける。また、不測の事態に巻き込まれることのないよう、最新の治安情勢の入手に努めるようにしてください。なお、誘拐事件に関しては、パンフレット「海外における誘拐対策Q&A」(http://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph_04.html)も併せて御参照ください。