2010年4月22日木曜日

外国人を狙ったテロ及び誘拐等に関する注意喚起

1.当地報道等によれば、複数のテロリストがパンジャブ州グジュラワラに潜伏しており、中国人をはじめ、外国人を狙った攻撃を企図している旨報じられています。

2.また、一部の情報によれば、最近、警察当局により逮捕されたテロリストの証言では、イスラマバード市等において多額な身代金の要求を目的とした外国人の略取誘拐や外国人を主標的としたホテルやレストランに対する爆弾テロを企図していた旨の情報にも接しています。

3.最近の爆弾テロ事件の特徴として、市場等、市民が生活の場として通常利用する施設が標的となる、いわゆる「ソフト・ターゲット化」が見られます。イスラマバード市においても、幸いにも人的な被害は出ていませんが、4月に入り、市内各所においてクラッカー爆弾による小規模な爆発事件が頻発しており、これらは一般市民を恐怖と混乱に陥れることを狙ったものと考えられます。

4.ついては、在留邦人の皆様におかれては、累次お知らせにてお伝えしておりますが、テロ事件など不測の事態に巻き込まれることのないよう、以下の諸点につき今一度十分な注意を払い、最新の情報にも留意しつつ、慎重な行動に心掛け、個々人における安全対策・危機回避に十分注意してください。
(1)テロの標的となりやすい場所(軍・警察等治安当局施設(含む車両、検問所等)、国連関係機関、政府機関、米国系有名ホテルやファースト・フード店を含む欧米関連施設、宗教関連施設)にはできる限り近づかない。また、車両等で移動する際にも、同種の場所を避けるよう心掛ける。
(2)集会やデモが行われている場所には、決して近づかない。
(3)マーケットやバス停など人が集まる場所での用事は、短時間で効率的に行なうとともに、常に周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら、速やかにその場から離れる。
(4)検問所付近に待機車両が渋滞となるケースが散見されるが、極力渋滞の多い検問所付近の通行は避ける。なお、イスラマバード外交団地区についても、同様の事態が発生しているので、入域する時期・時間等に十分注意する。
(5)日頃から、自宅、勤務先等の近辺に、テロ事件の標的となり得る可能性の高い場所乃至は施設があるか、詳細を承知しておくことも重要。
(6)空港を利用する場合、しばしばテロリストの襲撃の標的となることを念頭におき、不必要に人の多く集まる場所に近寄らない。その他、ホテルのフロントなど、不特定多数の人の立ち入りが容易なところでの滞在時間は最小限とするよう心掛ける。
(7)パキスタンの各地において誘拐事件が発生している。誘拐予防のためには、自らの身は自らが守る心構えを持ち、誘拐の危険度に応じた対策(通勤時の安全対策、住居の警備強化、日常行動上の注意等の総合的な対策)をとることが重要。特に海外で安全に暮らすためには、
(イ)目立たない、
(ロ)用心を怠らない、
(ハ)行動を予知されない、という3原則を守る。
日頃から行動パターン(通勤時間、使用する道や施設)を常に変え、ねらわれにくくすることが大切。
(8)最近のテロ事件の傾向として、午前中から日中にかけての時間帯に事件が発生していることも多く見られることから、買い物等、外出時の行動は極力短時間とする等、十分な安全対策を講ずる。(9)テロリストは身近なところに潜んでいる。目立つ行動や騒がしい行為は極力控える。 

以上