2011年6月17日金曜日

カラチ総領事館からのお知らせ:民族間、政党間抗争による治安悪化に関する注意喚起

1 当地報道によれば、6月13日(月)発生した政治活動家の殺害事件をきっかけとして、カラチ市内オランギ地区において、大規模な民族間・政党間抗争が発生しています。同地区では敵対政党党員の標的殺人や誘拐をはじめ、警察部隊に対する襲撃、一般家屋、商店への放火など暴力事案が相次いで発生し、15日(水)までの3日間で少なくとも15名が死亡しています。
 カラチ市においては、以前から民族間・政党間の抗争により数日間で数十名が殺害される事件が度々発生しております。昨年8月には州議会議員殺害後の暴力事案の拡大によって、1週間で約100名が殺害されました。今般の抗争も数日間は継続するとみられ、当地警察は警戒を強化していますが、今後当面の間市内の混乱が予想されます。

2 また、カラチ市内リヤリ地区及びサダル地区の一部地域では、地元ギャング組織同士の抗争が発生しており、6月6日、7日及び11日にたて続けに手榴弾による襲撃事件が発生したほか、銃撃戦及び標的殺人が頻発しており、多数の死傷者が出ています。 これらの抗争においては、日本人が直接の標的になるとは考えられませんが、巻き添えになる可能性が十分考えられます。特に夕方から夜間にかけましては、これらの抗争が拡大する傾向にあります。

3.邦人の皆様におかれましては、不測の事態に巻き込まれることのないよう、極力外出を控えるとともに、最新の情報の入手に努め、常に警戒心を保持してください。また、被害に遭うのを防止するため、必要な場合を除き以下の場所へ近づくことは極力避け、近づく場合であっても短時間にする等の安全対策を心がけてください。

○軍、警察、政府関係施設、宗教関連施設(全てのモスクを含む)、諸外国の在外公館等
○バスターミナル、ショッピングセンター、高級ホテル、自由市場等多数の人が集まる公共施設等
○政治演説、政治集会、抗議集会、政党関係事務所等