2009年10月19日月曜日

ラホール市における同時多発テロ事件等の発生

1.10月15日午前10時頃、パンジャブ州ラホール市内の連邦捜査庁(FIA)ビル、エリート・フォース(特殊部隊)訓練センター及びマナワン警察学校*の3箇所に対して武装勢力による突入銃撃を伴う同時多発テロ事件が発生しました。報道によれば、現在までのところ、少なくとも14名が死亡、多数の負傷者が出ている模様です。

*マナワン警察学校については、今年3月30日、今回と同様、武装集団が同校を襲撃し、警察官を人質に立てこもり、治安部隊との間で激しい銃撃戦が行われた。


2.また、同日午前9時頃、北西辺境州コハート郡のキャントメント警察署近くにおいて車両爆弾テロ事件が発生し、報道によれば、少なくとも10名が死亡、数名が負傷した模様です。


3.今次事件の詳細な背景は不明ですが、政府軍による軍事作戦の継続や拡大に伴い、パキスタン全土の様々な地域において、報復テロの発生等、情勢が更に悪化するおそれもありますので、厳重な注意が必要です。

また、日頃から、自宅、勤務先等の近辺に、テロ事件の標的となり得る可能性の高い場所乃至は施設があるか、詳細を承知しておくことも重要です。最近のテロ事件の傾向として、午前中から日中にかけての時間帯に事件が発生していることも多く見られることから、買い物等、外出時の行動は極力短時間とする等、十分な安全対策を講ずるようお願い致します。


4.在留邦人の皆様におかれては、テロ事件など不測の事態に巻き込まれることのないよう、以下の諸点につき今一度十分な注意を払い、最新の情報にも留意しつつ、慎重な行動に心掛け、個々人における安全対策・危機回避に十分注意してください。また、ラホール市には、「渡航の是非を検討してください。」との危険情報を、北西辺境州コハート郡には、「退避を勧告します。渡航は延期してください。」との危険情報をそれぞれ発出しているほか、パキスタン各地に危険情報を発出していますので、そちらも御参照ください。

(1)テロの標的となりやすい場所(軍・警察等治安当局施設(含む車両、検問所等)、国連関係機関、政府機関、米国系有名ホテルやファースト・フード店を含む欧米関連施設、宗教関連施設)にはできる限り近づかない。また、車両等で移動する際にも、同種の場所を避けるよう心掛ける。

(2)集会やデモが行われている場所には、決して近づかない。

(3)マーケットやバス停など人が集まる場所での用事は、短時間で効率的に行なうとともに、常に周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら、速やかにその場から離れる。