2010年9月2日木曜日

ラホール市の宗教行事に対する同時爆弾テロ事件の発生に伴う注意喚起

1.9月1日午後7時10分頃、パンジャブ州ラホール市カルバラ・ガマイ・シャー地区にあるイスラム教シーア派宗教施設において3件の連続爆弾テロ事件が発生しました。現在までのところ、少なくとも27名が死亡、200名以上の負傷者が出ている模様です。

2.今次事件の詳細な背景は不明ですが、事件発生当時、シーア派の宗教指導者であるハズラット・アリの殉教記念日に伴う行進が行われており、これが標的になったものと考えられます。また、未確認ではありますが、当地のスンニ過激派武装勢力であるラシュカレ・ジャングビー・アル・アルミ(LJ)が犯行声明を出したとの報道もあります。

3.ついては、在留邦人の皆様におかれては、宗教施設・宗教行事を狙ったテロ事件はじめ不測の事態に巻き込まれることのないよう、以下の諸点につき今一度十分な注意を払い、最新の情報にも留意しつつ、慎重な行動に心掛け、個々人における安全対策・危機回避に十分注意してください。また、ラホール市には、「渡航の是非を検討してください。」との危険情報(渡航情報)を発出している他、パキスタン各地に危険情報を発出しています(海外安全ホームページwww.anzen.mofa.go.jp )。また、累次「大使館からのお知らせ」にて注意喚起している内容も再度御確認ください(過去の「大使館からのお知らせ」バックナンバーは、当館HPwww.pk.emb-japan.go.jp)からも参照可能です)。
また、9月1日付け「大使館からのお知らせ(ラマダン月の最終金曜日・イード休暇及び感染症(ウイルス性流行性角結膜炎)に関する注意喚起)もご参照下さい。

(1)テロの標的となりやすい場所(宗教関連施設、軍・警察等治安当局施設(含む車両、検問所等)、国連関係機関、政府機関、米国系有名ホテルやファースト・フード店を含む欧米関連施設、)にはできる限り近づかない。また、車両等で移動する際にも、同種の場所を避けるよう心掛ける。
(2)集会やデモが行われている場所には、決して近づかない。
(3)マーケットやバス停など人が集まる場所での用事は、短時間で効率的に行なうとともに、常に周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら、速やかにその場から離れる。買い物等、外出時の行動は極力短時間とする等、十分な安全対策を講ずる。
(4)検問所付近に待機車両が渋滞となるケースが散見されるが、極力渋滞の多い検問所付近の通行は避ける。
(5)日頃から、自宅、勤務先等の近辺に、テロ事件の標的となり得る可能性の高い場所乃至は施設があるか、詳細を承知しておくことも重要。